日曜日の夜は次世代作家養成コースの今期2回めを開催した。
今期参加者のひとりと野々宮卯妙が欠席で、参加者は私をいれて3人。
楽しくやれたので寂しくはないけれど、なんかもったいないな。
おもしろく、充実しているのに。
音声記録はとってあるので、もし3回め以降の途中からでも参加したいという人がいたら、歓迎。
みんなで最終アウトプットである機関誌『HiYoMeKi』を発行するのだ。
2回めは、書き手・表現者にとっては最重要スキルである「自己共感」についての解説。
これはNVC(=Nonviolent Communication/非暴力コミュニケーション)をベースにしている共感的コミュニケーションを用いたスキルで、テキスト表現にかぎらず表現行為におけるオリジナリティの源泉であるところの原表現衝動を濁らせないための重要な方法だ。
そしてこれは、表現者である自分自身を守るための方法でもある。
この「身を守る方法」を持っているかどうかで、表現ののびやかさはまったく変わってくる。
というような話を最初にしてから、テキスト表現の実践にはいっていった。
毎回、テーマにそって500字以内、もしくは1000字前後の短文を提出してもらうのだが、今回のテーマは「プロ野球」だった。
今期から参加しているせっちゃんは、とってもかわいらしい中学生のエピソードを、ベテランの奥田くんはもう非の打ちどころのない完璧な短編を提出してきた。
奥田くんはあまりに完全すぎてなにもいうことがないので、せっちゃんの課題を使って短編小説とはなにかについての解説。
短編小説はたんにみじかい小説というものではなく、大きな世界の一瞬を切り取った断面であったり瞬間でなければならず、みじかくてもそこにある世界の存在が感じられなければ小説とはいえない。
では具体的にどのようにすれば世界を切り取れるのか、さらに切り取った世界を立体的に命を吹きこむにはどうすればいいのか、とくにディテールの重要性について解説した。
最後にいつもやるテキストエチュードとして、「比喩表現のエチュード」をやった。
これもみんなで頭をひねって、けっこう楽しい時間となる。
次回はつぎの日曜日・5月17日18時からの開催で、テーマは「刺青」。
体験参加や途中参加、歓迎。
詳細と申し込みはこちらからどうぞ。
(現代朗読協会 主宰 水城ゆう)
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