2010年5月26日水曜日

げろきょを支えてくれる人たち

 現代朗読協会といえば、朗読をする人の団体のように思われているようだし、実際そのとおりなのだが、実は自分では朗読をしない人もかなり出入りしている。
 かくいう私も「朗読しない人」のひとりだ。私は演出なので、自分自身で読むことはしない。朗読用のシナリオを書いたり、音楽を作ったり、演出したりする。いっしょに出演することもあるが、それは演奏者としてであって、朗読者としてではない。

 最近、よく手伝っていただいて大変ありがたいのだが、まるさんも朗読はしない協力者だ。車を出してくれたり、ビデオ撮影をしてくれたり、終電がなくなって帰れなくなってしまった人を送っていってくれたり、あるいは不心得者が若い子にちょっかいを出そうとするのに目を光らせてくれたりする。
 うららさんも朗読者ではないが、運営の手伝いをしてくれているし、そもそもNPO法人の立ちあげから手伝ってくれた。また、演奏ができるので時々出演してくれたりもする。私ひとりに彼女が加わってくれると、華やかな音楽隊になってうれしい。
 アレクサンダーテクニークやNVCをリードしてくれているケン先生も、朗読者ではない。ゆる〜みんぐの先生のせ〜じさんも、朗読の勉強はしているが、朗読者をめざしているわけではない(と思う)。
 ほかにも、いつの間にか「現代朗読リスナー協会」なるものができていて、会員も何人かいるらしい。つまり、「聴く専門」と称する人たちがいて、ライブや公演を支えてくれているのだ。

 考えてみれば、朗読をおこなうには、朗読者だけがいればいいというわけではない。公演やライブだったら、制作する人、舞台回りのことをやってくれる人、演奏する人、ときには美術をやってくれる人や踊ってくれる人、そしてもちろん観に来てくれる人がいる。
 自分は朗読はやらないが、という人でも、現代朗読に関わってみたい人はどんな形でも私たちの仲間になってくれることを歓迎する。ここは表現についての気づきと学びの場であり、また非暴力コミュニティの実践の場でもある。

◎直近の現代朗読協会のゼミ/ワークショップ/イベント
 いずれも見学歓迎です。
・5月30日(日)10:00-17:00 一日講座
・6月1日(火)20:00-22:00 中野ピグノーズ「げろきょでないと」ライブ Vol.14
・6月3日(木)10:30-12:30 入門クラス
・6月3日(木)14:00-16:00 昼ゼミ
・6月3日(木)19:00-21:00 ベーシック(5)
・6月5日(土)10:00-13:00 体験WS
・6月5日(土)14:00-17:00 ライブWS(4)
・6月5日(土)18:00-20:00 夜ゼミ
・6月6日(日)14:00-16:00 幸せになるための音楽再入門講座
・6月12日(土)14:00-17:00 名古屋ウェルバ・アクトゥスWS
・6月15日(火)10:00-13:00 体験WS
 詳細はこちら

ロードクセッション「げろきょでないと Vol.14」のお知らせ(6/1)


このところ、いろいろな方がお見えで、うれしい限りです。飛び入り朗読はもとより、ピアノ、ベース、ドラムス、パーカッション、フルート、ギター、バイオリンなど、楽器演奏の方も多く来られて、予測不能のセッションが展開されています。
もちろん、聴くだけの方も歓迎。飲食もとてもお安い料金なので、気楽に飲み食いしながら聴いていただけます。
その第14弾のお知らせです。
朗読で参加希望の方はテキストをお持ちください。「こまかいこと」は現地で相談です。そもそも「こまかいこと」をいわない自由なライブです。
途中入りや途中抜けも大丈夫です。お仕事やご予定に合わせておいでください。

◎日時 2010年6月1日(火) 20:00-22:00
◎場所 中野Pignose(中野区新井1-14-16)
◎料金 ミュージックチャージ 1,500円ほか飲食代

※このライブの模様は随時、YouTubeにUPしています。「pignose 現代朗読協会」というキーワードでクロス検索してみてください。

2010年5月7日金曜日

現代朗読一日講座:5月の二度め開催(5月30日)

丸一日でみっちりと「現代朗読」の理念と基礎を学んでいただき、すぐ翌日から実践できるようにしようという講座です。
遠方のかたや継続して来れないかたのために、連休や土日に設定して、ほぼ毎月開催しています。初心者の方も、経験者の方も、あるいは朗読の指導をされている方も歓迎いたします。
何度も繰り返し受講することもできます。
こんなことをやります。

・現代朗読における発音・発声と呼吸、身体使いの解説および実践。
・朗読テキストの読解法の基礎と現代(コンテンポラリー)的展開方法。
・コミュニケーションとしての朗読体験。
・固めない、準備しない、たくらまない、柔軟で魅力的な朗読表現のためのプラクティス。
・朗読演出体験。それぞれの個性、特性に応じた表現のアドバイス。

〈一日講座募集内容〉
日時 2010年5月30日(日)10:00-17:00
場所 現代朗読協会「羽根木の家」
参加費 10,000円(税・教材費込み)
参加資格 いっさいありません。

※身体的・精神的に気がかりのある方は遠慮なくご相談ください。
※猫の苦手な方、猫アレルギーの方はご相談ください。
「ムイ」という名の看板娘ネコがおります。

※詳細とお申し込みはこちら

現代朗読協会の講座/ワークショップの一部やライブの記録映像をYouTubeでご覧いただけます。


前回5月5日に行なわれた一日講座の参加者の声を、一部紹介します。

◎一日ありがとうございました。まずは読む前に時制、人称、配役や服装など、いろんなことを考えてから読むとイメージが膨らむと思いました。また、色々と考えた上で無意識になれば、より自然に表現に広がりが出る気がしました。最後の群読は、周りの方々の息づかいを感じて、一緒に読む所もお互いの変化を楽しんで自由に表現できて楽しかったです。これを一人の時も……なかなか難しいですが……解放したいです。

◎群読は実にスリリングでした。読解のことを丁寧にやってくれて良かった。深く掘り下げること(方法)には限りがないのだなあ、ということがわかった。

◎自分の今日の体調、気分。そして、メンバー間で交わしたコミュニケーション。そこに絡むピアノ。今日しか表現できない「声」のロードクは、互いに他のメンバーの息づかいを感じとろうとする優しさがあふれるものだったように感じました。そして、初顔合わせのちょっぴり緊張感も。同じメンバーでまたやれば、次回はどうなるかしら?!

◎今日の後半でやったコミュニケーションについては、なかなか自分だけでできることではないので、こういう場があってよかったと思いました。今日の内容を全て身につけるのはとても難しいことだろうと感じました。でも、少しでも吸収して前進していきたいです。

◎今日は実践が多く、新鮮なかんじでした。顕在意識→無意識→コミュニケーション→仕掛け(異化)、といった段階をへて、従来朗読と現代朗読とのちがいをまた別の視点から捉えることができました。

2010年5月4日火曜日

6月の「現代朗読を体験しよう」ワークショップ(6/5)

毎月、世田谷の古民家「羽根木の家」で開催している「現代朗読を体験しよう」ワークショップが、6月5日にもおこなわれます。
コンテンポラリーアートとしての朗読表現から、家庭や学校での読み聞かせまで応用できる話題の「現代朗読」という方法を実際に体験できるよい機会ですので、興味がある方は気軽においでください。
参加費も気楽な額にさせていただきました。
まったく朗読や表現活動の経験がない方でも大丈夫です。この日からあなたも表現者になるでしょう。

◎日時 2010年6月5日(土)10:00~13:00
◎場所 現代朗読協会・羽根木の家(京王井の頭線新代田駅徒歩2分)
◎参加費 1,000円

※猫の苦手な方、猫アレルギーの方はご相談ください。
「ムイ」という名の看板娘ネコがおります。

詳細とお申し込みはこちらから。

前回5月1日の参加者の方々の声から、一部紹介します。

◎「朗読とは、自分を表現する手段」という言葉にハッとしました。声を出すとき、誰を、どこを向いて、どこに向かって話すかがとても重要、というのも面白かったです。想像していたより、深淵な世界が広がっているのですね! もっともっと勉強してみたいと思いました。

◎楽しかった! 深かった! いろんなことを考えた。いろんなことを思いだした。もっと知りたい。もっと声を出してみたい。そんな気持ちでいっぱいです。でもちょっぴりこわい気もする(汗)。ありがとうございました。

◎3時間、とても内容が濃かったです。何度も聞いているお話のはずなのに、聞くたびに新たに感動や発見があるのが不思議です。朗読をみなさんの皆でできて、とても気持ち良かったです!

◎朗読は体験するのも、きくのもはじめてだったんですけども、舞台とは全くちがって、演じるやり方というか、表現の仕方もちがっているのがとても新鮮でした。あと、BGMがつくと、表現が変わるのがまたおもしろかったです。今日は楽しい体験でした。ありがとうございました!

◎読書は好きだけど、声を出して読んだり、ほかにも“表現する”ということが無い私には、表現ということが身近にあることで特別なことではないと知り、驚きました。それでも身体全体で見れば心理や脳の働きが深く関係していることがおもしろかったです。