2013年9月16日月曜日

京都・法然院に現代朗読が初登場〜ライブ・アット・法然院

9月16日、京都の法然院で、現代朗読ライブが決定!

通常非公開の方丈の間で、庭園を背景に、黄昏に移ろいゆく光の中で、
現代朗読と琵琶とシンセサイザーの織りなす音の世界に身を浸す、
贅沢な時間をお過ごしください……


哲学の道からほど近い法然院は、茅葺きの山門と白砂壇、そして四季折々の植物が美しいお寺です。
境内は出入り自由で、観光シーズンには大勢の人が訪れます。

本堂等の建物内は通常は非公開で、見学できるのは春秋一週間ずつの一般公開のみですが、公演はこの建物内の方丈の間で、庭園を背景におこなわれます。
方丈は、1687(貞亨4)年に、もと伏見にあった後西天皇の皇女の御殿(1595年、文禄4年建築)を移建したもので、狩野光信筆の襖絵(重文・桃山時代)と堂本印象筆の襖絵(1971年作)が納められています(夏期は収蔵庫に保管)。
公演は、非公開の期間に見学料なしで内部を見られるチャンスでもあるのですね(笑)。
ぜひこの機会に、晩夏の法然院もあわせて堪能してください。

出演◎野々宮卯妙(現代朗読)/片山旭星(琵琶)/水城ゆう(シンセサイザー)
日時◎2013年9月16日 (月・祝)17時30分開演(17時開場)
会場◎京都 鹿ヶ谷 法然院 方丈の間(京都市左京区鹿ヶ谷御所ノ段町30)

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料金◎予約あり 2500円/予約なし 3000円/未成年者 1500円
全自由席(座布団・椅子)
予約・お問い合わせ
◎法然院サンガ
byakurenja25@docomo.ne.jp
Byakurenja@aol.com
TEL 090-1899-3689  FAX 075-752-1083
◎NPO法人現代朗読協会
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《ライブ・アット・法然院に寄せて》
 朗読と琵琶、さして不思議な取り合わせでもない。これにシンセサイザーが入れば、いかにも「現代風」で、だから「現代朗読」なのだろう、とそのパフォーマンスを予測される方もいるだろう。
 だが、これはそんなものではない。現代風ではなく、現代朗読。コンテンポラリー(現代)アートと同じ意味の「現代」である。
 なにより即興を旨とする。即興とは一期一会、「今ここ」を限りなく追求すること。企みや決め事、先入観を徹底的に手放すこと。だから、本番を整えるための練習などは意味を成さない。パフォーマーは、己の技術の研鑽は当然として、日々、一挙手一投足、一細胞に意識を向けるための研鑽を積み続ける。飲んだり食べたり、掃除をしたり排泄したり歩いたりする、ごく普通の生活を営みながら。
 ……というのは目指すところであって、俗界の身なれば、実際にはうかうか過ごす時間が大半ではある。しかしこの自覚をもって日々を過ごすなかで、一瞬に透き通った目を向け、その深い喜びを知る僥倖をわずかなりとも得た者として、コンサートの場はその愉しみを多くの人と共有、共感する行為にほかならない。
 朗読にコンテンポラリーアートの概念を持ち込み、実践するのは日本では現代朗読協会のほかには知らない。その代表である水城ゆうと、先鋒たる野々宮卯妙を、二人を知る琵琶奏者の片山旭星が法然院へと導き、京都で公式には初の見参が実現した。ときに目を背けたくなることも、興奮に叫びだしたくなることもあるかもしれない。品の良いお楽しみではなく、驚き、唖然、呆然、衝撃に近しいと専ら評判の現代朗読と、晩夏の法然院で出会いの縁を結んでいただければ幸甚である。

《出演者プロフィール》
野々宮卯妙(ののみや・うたえ)
現代朗読家。バロック朗読家とも。フリージャズや現代音楽のアーティストらと共演を重ね、即興表現を得意とする。カルメン・マキ、酒井俊らヴォーカリストとの共演も好評を博す。代表作「特殊相対性の女」(2010年愛知県芸術劇場小ホール)、「槐多朗読」シリーズほか。慶應義塾大学法学部政治学科卒。現代朗読協会正会員・音読療法士として指導も行う。

片山旭星(かたやま・きょくせい)
1955年愛媛県生まれ。1977年より筑前琵琶を人間国宝 山崎旭萃、山下旭瑞、菅旭香に師事する。88~89年、新内を人間国宝 岡本文弥に師事。90~96年、肥後座頭琵琶を、最後の琵琶法師と言われた山鹿良之に師事。その旋律、奏法を次代に伝える数少ない琵琶奏者と言われている。一方、古典のみならず、現代邦楽、民族音楽等、ジャンルに捕われない演奏活動やジャズ、ダンサーとのセッションライブ。演劇、舞踏の音楽制作、作曲など、幅広い活動を通して、琵琶という楽器の持つ独特の音色を生かした新たな可能性を追求している。

水城ゆう(みずき・ゆう)
即興演奏家、音楽家、小説家、朗読演出家。現代朗読協会主宰、音読療法協会オーガナイザー。85年より、朗読と音楽の即興パフォーマンスを開始。86年より約20年間職業作家としてSF、ミステリー、冒険小説等を多数出版。現在は電子出版での執筆、ライブ及び指導育成を主たるフィールドとしている。

現代朗読協会(げんだいろうどくきょうかい)
2006年3月にNPO法人化。世田谷区内の古民家を活動拠点とする、朗読を中心としたコンテンポラリー表現のパフォーマンス集団。会員数約30名。その人にしかできないオリジナルな表現を身体性と音声を核に追求し、「今ここ」(プレゼンス)への意識と「共感的コミュニケーション」との合わせ技で人生を真に謳歌することを目論む。

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